この革新的な技術は、自動車メーカーのニーズに応える形で開発され、EVシフトの中、クルマの顔と言えるクローム製トリムカバー付きの既存グリルの必要がなくなり、マグナも新しいクルマの顔の形を模索している中に生まれました。
自動車メーカーは、EVやAVプラットフォームへ移行することで何十年もかけて築き上げきたブランド・アイデンティティを失うことは避けたいと思い始めたということです。自社ブランドの独自性を活かさないシンプルな塗装表面に頼ることで、簡単にブランドの独自性を失うリスクがあります。
課題は、科学実験のように見えないようにセンサーやカメラなどの追加機能をフロントに搭載したり、埋め込みながら自動車メーカーのブランドの特徴を活かすことです。新しい装飾方法や照明の統合が重要になる場面です。
自然の世界に潜む美しい自然の装飾に目をやり、インモールドフィルム、インク、塗装を駆使し、デザインの独自性と洗練された技術を一緒にかなえたMezzoTM Panelを開発しました。MezzoTM Panelは、ADAS技術の搭載をしながら、自動車メーカーに新しいカスタマイズ可能なキャンバスをクルマのフロント部分に与えます。
イタリア語で真ん中という意味のMezzoTMという名前をつけた理由は、クルマの機能性や顔を再考するという観点から見ると、このパネルがマグナの技術ロードマップの中間点をなる技術だからです。既存のクルマにも順応するイノベーションであり、さらには、材料やサステナビリティに配慮した未来のEVやAV車も見据えています。開発段階で、開発チームは、環境にやさしいプラスチック、コーティング、フィルムを使用することに注力しました。
MezzoTM Panelは、オペークプラスチックではなく、クリアなポリカーボネート製のものを使用しています。ポリカーボネート製のプラスチックは薄肉で、表面の奥行やレンズのような特徴を持たせることが出来ます。新しいフロントイルミネーションは、アニメーションも可能で、MezzoTM Panelで達成できるデザインの可能性は無限大です。このことから、イルミネーションを駆使した装飾照明が新しいクロームになり変わることにより、クルマの顔に魅力的な見た目を与えることができます。
現在は、MezzoTM Panelは、クルマのフロント部分の約1メートルほどをカバーする幅が最大幅ですが、それで終わりではありません。今後は、幅がさらに大きいモジュール(いわゆるVision Panelという製品)を目指し、シームレスで、未来のクルマの見た目をよりクリエイティブにカスタマイズ可能にする統合モジュールとしての可能性を拡大させます。
またインスピレーションを自然から貰うこになるかもしれません。ミシガン州にあるクリントン川に家族と一緒にハイキングに行ったときのことです。分厚い氷に覆われた枝が水辺で動いているのがふと見えました。冬の気候条件により、全てがキラキラと光り輝いていました。「氷に覆われた枝が人の心をどのようにとらえたのか?」と自分に問いかけました。そして、こう思いました。「どのようにすれば、そんな姿や見た目を実現できるのだろうか?」
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